声にはさまざまなカテゴリーがありますが、中でも「ミックスボイス」という言葉を聞いたことがあるという人は多いのではないでしょうか。
地声、裏声、チェストボイス、ファルセット、ホイッスルボイスetc…同じような声色でも名称が違う、国や音楽のジャンルによって呼び方が変わるなど、声にはその音色によりさまざまな種類があります。
その定義付けを明確にする必要がどの程度あるかはさておき、よく聞くミックスボイスとは一体どういう声なのでしょうか。
1.ミックスボイスとは?
簡単に説明すると、地声と裏声の中間の声。または地声と裏声がしっかり繋がっている状態での両方の声を指すこともあります。つまり聞く人によっては、今のは裏声だ!地声だ!と判断する場合もあるということです。
いずれにしても声帯の負担は少なく、音色の特徴としては、張りのある声にも柔らかい声にも変化させることができます。
歌がうまいと言われる人は、元々無意識に出せる、トレーニングで習得している、いずれにしてもこのミックスボイスを奏でている場合がほとんどです。
歌、ボイストレーニングの世界でミックスボイス習得が望ましいとされるのは、声帯の負担は少なく、張りも柔らかさも出していける音色の柔軟さ、声量upや音域拡大に大きく関わるためです。
私のレッスンでも地声~裏声を繋げ、生徒さんの向かいたい方向性がかなり違う場合を除き、ミックスボイス習得を、目指す地点の一つと考えています。
2.ミュージカルの楽曲を歌うメリット
ミックスボイスはあらゆる音楽ジャンルの歌で聴くことができます。
中でもミュージカルという総合舞台芸術において多様されていることが多く、パワフルで力強い声や総合的な歌唱力、ロングラン公演に耐えられるスタミナという点からミックスボイスが求められるのです。
ベルト(中高音域を地声で声量がある)と言われることもありますが、厳密にどちらの表現が正しいかという点より、パワフルで全身から声を響かせている印象を与えるミュージカルの楽曲は、それを表現する練習曲として最適なのです。
ミュージカルは一つの音楽ジャンルが存在しているわけではなく、作品によりクラシック,pops,jazz,ゴスペル,ロックなど多様な音楽ジャンルがあります。
自分が日頃歌っていたり好きな音楽ジャンルから作品を選び、ミックスボイス習得のためにミュージカル楽曲にチャレンジすることもおすすめです。
既存アーティストの曲との違いは、その曲は誰のものでもなくオリジナリティを磨きやすく、物語や役の心情を伝えるという点において音色を変化させドラマチックに歌い上げる練習にもとてもおすすめです。
3.パワフルにドラマチックに自在な音色を奏でよう
ミックスボイスには、声量upや音域拡大という歌が上手くなりたいという多くの人が抱える課題をクリアする大事な発声となってきます。
ミュージカルという世界ではこのミックスボイスで歌うことはごく自然に行われており、また、求められる価値観とも言えます。
楽曲一つ一つを覗くと、物語や心情を伝えるため、一筋縄ではいかない音楽的な難易度が高いこともよくあります。
跳躍、曲中の転調はごく当たり前、拍子が変わることも珍しくありません。
しかし、作曲者の意図や思いがそこにはあり、受け取り自分なりに表現する楽しさがあると言えます。
ミックスボイスはパワフルな張りと声量がある声、柔らかさのある声、様々に音色を変化させやすく、結果的に一辺倒にならない歌声を実現することが可能です。
昨今のpopsシーンにおいても個性的な歌声1本勝負というよりは、いかに変化させ驚かせ色々な自分を魅せていくかといったところに総合的な「歌唱力」が求められているのではないでしょうか。
単に高音発声、力強い声、スタミナが持つというだけではなく、それらをいかに変化させ、ドラマチックに歌い上げることができるか?
自分の知らなかった声に出会ったとき、大きな喜びがあるのではないでしょうか。
4.まとめ
ミュージカルというと大きな舞台でオーバーに歌い上げるといったイメージも少なくないかもしれません。
しかし、日本ではメジャーではありませんが小劇場向け作品、観客との距離がとても近くpops調の作品や楽曲も多く存在します。
普段ミュージカルに触れないボーカリストさんもきっとお気に入りの一曲に出会えるでしょう。
ミックスボイス、そして歌を自分のものにするという練習に是非ミュージカル曲をチョイスしてみてください。
Vox-yオンライン音楽教室では、ミュージカルの曲にチャレンジしてみたい!Jpopも同時に練習したい!自分に合う曲を知りたい!とにかくミックスボイスを習得したい!というお声に応えるレッスンを行っております。
まずはお試しレッスンで気軽にトレーニングしてみてくださいね。