
最近は小学生~高校生の習い事としても人気のオンラインレッスン。
ですが、オンラインのせいなのか生徒さんの好きな曲のジャンルに変化が出てきています。
好きな曲を歌わせる事は本人にとっても楽しく、意欲が湧くので良い事なのですが、時には親御さんと相談して決めるのも良いですね。
またレッスンしたいけど家で歌って大丈夫?と心配で一歩踏み出せない方も多いはず。
今日は子供のレッスン環境を良くするために親御さんににできる事を紹介したいと思います。
歌を歌う事は良いこと尽くし!
まずはじめに、歌を歌うことはとっても体に良いです。
コロナ禍でより大声で歌ったり叫んだり出来ないので特にオススメ。
大きな声を出す事はストレス発散になりますし、インナーマッスルを鍛える事にも繋がります。
コロナ禍でなければカラオケなどは大いにオススメしたいのですが、今は感染のリスクがあるので、歌うなら家が1番オススメです。
学生は学校で歌の授業があったり、みんなでカラオケに行ったりする機会も多いので
「上手に歌えるようになりたい」とか「上手く歌えなくて人前で歌うのが恥ずかしい」とか色々あるみたいです。
歌が苦手な人のトラウマを聞くと、大抵学生時代に原因があるので、早いうちに練習することで自己肯定力も上げることが出来ます。
騒音問題は大丈夫?
家で歌うとなると騒音問題が気になりますよね。
私自身も学生時代は楽器可の音大生用のお部屋を借りていました。
現在は職業柄自宅に防音室を入れています。
プロの場合は防音対策をするのは当たり前なのですが、レッスンを受ける生徒さんたちはどうかと言いますと、意外や意外。皆さん防音対策している様子はあまりありません。
曲のジャンルにもよると思いますが、ポップスやボカロ系など最近の曲はあまり声を張る曲もないため、日中~夕方なら問題ないかと思います。
特にお子さんの声量はそこまで大きな声ではない(大きい子も中にはいますが)ので、そこまで気にしなくても大丈夫です。
一軒家だと家と家の間にも空間があるので、大声で歌っても騒音問題には発展していないようです。
また、マンションなどにお住まいの生徒さんも多いのですが、コンクリートは音を通しにくいため、築浅の物件ですと通しにくいです。
逆に古い団地やマンションですと壁が薄くて漏れる事も・・・。
お隣の話し声が聞こえる〜なんて建物だと対策は必須です。
その場合はなるべく部屋の中での防音対策をするのがいいと思います。
・防音カーテンを利用する。
1番音漏れするのが窓なので、防音カーテンがオススメ。
しっかりした防音カーテンをつける事で外への音の漏れはだいぶ減ると思います。心配な方はカーテンを大きめにしてクリップでとめたりして音漏れを防ぐのも良いです。
防音カーテンがない方は厚めのカーテンを利用するか、レッスン中はシャッターを閉めるのも効果的です。
・本棚や洋服クローゼットなどで壁を厚くする。
例えば賃貸でお部屋の隣に別の人が住んでいて気になる場合、壁側に本棚や洋服のラックなどを持ってくると良いです。本や洋服が防音材の効果をもたらしてくれます。
そう言った意味では押し入れにこもって歌う・・・というのも効果的ですが、とっても暑いのでオススメはしません。
市販で防音材を壁につけるような商品も出ています。
・二重サッシの窓に変える・防音室を入れるなど。
どうしても大声で歌いたい。歌える環境を作りたい、という場合は防音室が1番効果的。
二重サッシにすると、昔の窓よりも防音効果は上がります。
防音室もヤマハやカワイのものは効果抜群です。
ただこの場合は結構お金がかかってしまします。
ダンボッチなどの簡易防音室はあまり歌にはオススメ出来ません(音漏れする為)
・DIYで防音室づくり
YouTubeなどでも自分で材料を整えて防音室を作っているかたがいるので、こちらも検索してみるといいかもしれません。私もDIY好きなので検索して作ろうかと思いましたが、やっぱりちゃんとした防音室の方が防音性に優れていると思い、断念してしまました。
お好きな方は是非。
・ネットがあれば場所は選ばない
また、ネット環境さえあればレッスンは受講可能なので、海でも山でもレンタルルームでもレッスンは可能です。家の近くのカラオケルームでオンラインレッスンされている生徒さんもいますよ。
変化しつつある子供たちの選曲と親が注意すべきこと
さて、最近の生徒さんたちは似たような曲を課題曲として選ぶ事が多いです。
ただ講師としては、「本当にこの曲でいいのかな?」と思う時もしばしば。
課題曲を選ぶ際には、子供に全て任せるのではなく、親御さんも確認された方が良いでしょう。
最近子供たちに人気があって歌いたいと挙げる曲は
①ボカロ系ソング
②アニソン(アニメソング)
③流行りのポップス
が多いのですが、特に①のボカロ系は全てではないですが「病んだ歌詞」「暴力的な歌詞」がとても多い傾向があります。だから絶対ダメというわけではないのですが、「そこそこ経験を積んだ大人が経験した事を吐き出したような歌詞」が多い傾向があります。
これはもともとボカロが表舞台ではなくネットを通して視聴する楽しみであったところからきていて、普段では言えない気持ち・内心思っていることを発散した曲が多いところからきているのですが(普通の曲も勿論沢山あります)、多くのネットユーザーに注目してもらう為に、あえて衝撃的な歌詞をつけたりすることも多いようです。
親子納得した上でなら良いのですが、本当に子供の成長に役立つ曲なのかどうかは親御さんの判断になります。昭和も平成も終わり時代は令和。情報は溢れんばかりで規制があまりされていない為、子供も検索ひとつで様々な曲を聴ける時代です。
私もボカロは好きで、大学生くらいの時はニコニコ動画やYouTubeで聴いたりしていました。でもそれは大学生だからそれなりの理性があったからこそ楽しめる娯楽であったとも思います。
カッコイイ曲であったり、技術的に難しい曲であったり、どんな曲にも良い部分はある!のですが、感受性豊かな子ども時代(小中高)に「歌詞の美しさに触れる」というのは人生においてものすごく大事。
そういった曲が減りつつある今だからこそ、親御さんには良曲に触れるきっかけをお子さんに与えてあげてほしいと思う今日この頃です。
例えばボカロ系1曲課題曲にしたとして、次回は歌詞に魅力がある曲を選んでみるとか、さりげなく聴かせてみるとかもいいですね。
意外と大人が聴いている曲を子どもが覚えて好きになったりするので、
親御さんが好きな曲を一緒に楽しむ時間をコロナ禍に設けるのもいいと思います♪
歌は音楽の中で唯一歌詞を楽しむことが出来、声は世界で一つだけの楽器
さて、習い事をする時、例えばヴァイオリン・フルートだと最初は教本があり、意外と昔から変わらない練習曲をレッスンで使っているお教室も多いかと思います。
歌もクラシックやジャズでは基本練習のための曲が沢山あるのですが、「ボイトレ」「ボーカルレッスン」となると途端に敷居が低くなり、どんな曲でもOK!という事が多いかと思います。
私もレッスンでは「好きな歌を課題曲にしましょう」とお伝えしています。
それは本人が好きな曲が一番意欲が湧くからなのですが、上記の通り、選曲の際は一度親子で話し合うのをオススメします。
選んでくれた曲を生徒さんが持ってきてくれた時、なぜこの曲を選んだの?と必ず生徒さんに聞きます。
すると、最近の子供たちは
「カッコイイから」「流行ってるから」「歌ってみたいから」と返してくる事が多くなりました。
確かにカッコイイ!流行ってる!歌ってみたい!良い事なのですが、歌詞の意味を注視する、共感する子どもが少なくなってきているな、と感じます。
技術的に歌えるようになる事も大事ですが、親御さんには歌詞にも注目していただきたいです。
何故なら歌は楽器の中で唯一言葉を紡ぐ事が出来ます。そこに共感したり、気持ちを巡らせる事で人間としても成長できるチャンスになるのです。
童謡や学校で歌う唱歌なんかもそうですが、季節を感じたり、気持ち良く歌える曲が多いですね。
ボーカルレッスンでも童謡や唱歌を歌え、という事ではないのですが、「良い曲だな」と思える曲を練習する事はとても良い経験となるはずです。
悲しいかな、小さなお子さん達は歌詞の意味を知らずに歌っている事もあるのです。
先日仕事先で4歳の子どもがAdoさんの「うっせぇわ」を熱唱していました。
正直凄いの一言で、よく音程も歌詞もしっかり覚えたな、と感動もしましたが、両親は困り顔。覚えさせたくて教えたわけではないようでした。
うん、私も子供に覚えて欲しくない歌です。
大人が聞くには共感するところもあるんですけどね…(笑)
4歳なので内容は勿論分かっているわけではないのだけれど、嬉々として歌っちゃうんですよね。でも周りは聞いていてげんなりしてしまう曲だなぁと思います。
なんとなくで覚えて歌えるようになるなら、周りの人を笑顔にするような曲の方がもっと素敵だなと。ちょっと悩ましい気持ちになりました。
お子さんの教育方針はそれぞれ違うのであまり強くは言えないのですが、なるべく心の糧になるような曲を聴く機会を用意してあげるといいかもしれませんね。
せっかく世界に一つだけの声という楽器を持っているのだから、その時期にあった曲を選曲するお手伝いは親御さんがしてあげるのが良いかと思います。
親子会議で話し合ってそれでも「うっせえわ」なら、喜んで私もレッスンします(笑)
Adoさんは本当かっこいいですしね♪
曲を学ぶ中で勉強できる事は沢山ある
質問で意外と多いのが何歳くらいからレッスンできるのですか?という質問です。
しっかりした子ですと幼稚園児からでも大丈夫。ただし、親御さんのフォローは必要です。
小学生になると集中力や耳で聴く力、楽譜を読む力も同時に身につきます。
譜面を読む練習は課題曲とすり合わせながら成長していき、気づくと読めるようになります。
小学3年生くらいになると、1人でレッスン出来る子もいます。
そして国語力に長けてきます。歌詞の意味を聞くとビックリする様な答えが返ってきたり、気持ちを表現して歌に混ぜ込む力がグッとついて講師が驚く事も。
中学生・高校生になると、逆に人前で歌う恥ずかしさが出てきたり、学校で学んだ「真面目に学ぶ」という事が染み付いてしまっていて、なかなか身体の力を抜くのに苦労する事も。
それでも仲良くなって来るととても素直に吸収していきます。
表情筋や身体の事、声の出しかたなどを細かく解説してついてこれる時期なので、中高生も伸びしろが多くてオススメです。
親子で一緒に歌う生徒さんもいますよ♪
まとめ
いかがでしたか?
色々書きましたが家の中で熱唱するならせっかくなのでレッスンも受けると良いこと尽くしだと思います。
まずはお試しレッスンからお気軽にどうぞ♪
そして楽しい歌をお子さんと一緒に選んで練習時でさえも家の中を明るい環境にしてしまいましょう♪